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待機児童問題=超過需要というはなし

 待機児童が起きているのは認可保育園に対してであって、無認可保育園に入りたくて待機しているという話は聞いたことないです。

このエントリも認可保育園に入れた、入れなかったという話かと思います。

保育園落ちた日本死ね!!!

言い換えると、認可保育園の人気がありすぎて、その供給が追いつかないということです。これはいわゆる「超過需要」というやつ。

 

なんで認可保育園は人気がありすぎのか?

 

保育料が安いから。

 

これに他になりません。

待機児童問題の原因というのはとってもシンプルで、保育料が安いから子供預けよう、と考える人がいっぱいいる。そう考える人数が認可保育所の数より多い。すると需要がもれて待機児童が発生する。そう、認可保育所に対する需要超過が原因なのです。

 

 で、待機児童問題の原因が明快な上に、この解決策も(ある意味)非常に単純なんです。解決策は、

 

何もしなくていい

 

なんです。いや、何もしなくて良いはずなんです。普通の市場であれば。

車や食べ物やマッサージやいろんな産業がありますが、これらは自由市場で取り引きされています。市場でサービスが供給されている限り超過需要は勝手に解消されるはずなんです。市場ではつぎのような価格メカニズムが働き、超過需要が勝手に解消されます。

 

需要が多すぎる→保育サービスの価格が上がる(※1)→需要が下がるAND/OR供給が増える(※2)→需給が均衡する。

 

※1 サービス提供者としては、こんなに需要があるのであれば、今までより10%高い価格にしようと思います。

※2 ここでは二つのシナリオが考えられます。①今までより価格が上がったら購入を控えよう、という消費者。②そんなに高額で売れるのなら私も保育所を経営したい、と思うサービス提供者。この二つはいずれも大きすぎる認可保育に対する需要を抑える効果があります。

 

でも実際には待機児童は減らない。なんで価格メカニズムが効かないの?

 

理由は、認可保育所の運営(商売)が市町村から支給される公費から成り立っているからです。

保育所はサービス享受者(児童やその親)から料金を得るのではなく、市町村から運営費を受け取っています。

つまり、需要が多すぎるから保育料を上げよう、という一般企業では当たり前の仕組みを取り入れることができません。サービス享受者と提供者の間に市場がなく、価格をいじって需給を調節しようということができないのです。

 

かくして、認可保育所の保育料は低いままで、そこに預けたい保護者が後を絶たないという現状が起ります。

 無認可保育所は、認可保育所にくらべ保護者が負担する保育料が高いため、需要が抑えられています。そんなに高いんだったら、行きません、ということです。だから待機児童が発生しない。

 

認可保育所に入れる、入れないというのはさまざまなルールが各市町村であるんでしょう。ただその選別のルールが「負担する保育料(=価格)」でないため、もし抽選?に漏れた場合、ものすごく不公平感がある。

自分と同じ稼ぎの家計なのに、そちらは認可保育所で安価にサービスが受けられて、こちらは高額な無認可保育を選択せざるを得ない。または、高額な無認可保育しかないのであれば、あきらめて自宅保育します、という決断をせざるを得ない。

 

保育というのは社会福祉(公共のもの)の文脈で発展してきた産業なのでしょう。だから市場メカニズムが取り入れられていない。昔の国鉄電電公社、たばこ産業が自由化して大きく発展しました。現状の日本の保育を変えるには、それを市場メカニズムにさらす事が一番の刺激になると思います。